■日本人は憲法をめぐる二重の困難を背負う。第一の困難は、私たちがいまだに憲法的原則を理解せず、憲法を活かせないこと。第二の困難は、21世紀が解決すべき課題の多くが憲法的原則では扱い切れないこと。憲法を活かせないがゆえの問題と、憲法では対処できない問題とが同時に襲う。そのため憲法改正一つ取っても、心ある者は一概に肯定も否定もできない困難な立場に陷る。
■この種の困難は実はお馴染みだ。明治の亜細亜主義、十五年戦争期の「近代の超克」論、八〇年代のポストモダン論と、日本の抱える問題が「近代化の不徹底」によるのか「近代自体の欠陥」によるのかが繰り返し議論された。それと同型なのだ。近代の根本的欠陥は、第一次世界大戦後の欧州でまず議論され、日本に飛び火した。だが近代の欠陥に対し、近代を知らぬ者が「近代の超克」を処方箋にする愚を、欧州も日本も二度目の最終戦争たる第二次世界大戦で思い知った。結論を言えば日本人は、第一に憲法的原則とは何物でどこまでの射程を持つかを理解した上、第二に「そのことを通じて」憲法的原則を越える21世紀的問題とは何かを理解し、問題解決に当たるべきだ。
[続きを読む]
みなさん、おはようございます。
本日(5月8日)これから、衆議院の参考人質疑に出席してまいります。
テーマは、出会い系サイト規制法案(通称)についてです。
以下に、当日配布資料をアップロードしておきます。
それでは。
[続きを読む]
4月30日に、東京地裁で行われている裁判「平成14年(刑わ)第3618号 わいせつ図画販売被告事件」(松文館裁判:松文館のホームページhttp://www.shobunkan.com/)の意見証人として、出廷しました。そのときに提出した意見書を以下に掲載します。ただし、グラフや表が載せられませんので、そこは欠落になりますが、あしからず。
[続きを読む]