ガバナンス視座と当事者視座の関係についての、宮台のツイートまとめ
投稿者:
miyadai
投稿日時:2010-04-02 - 11:08:22
カテゴリー:
宮台の近況 -
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miyadai
1:06pm, Mar 31 from HootSuite
@silly_fish さん拝見してます。貴女の仰言ることは貴女の立場では正しい。僕は社会学オリジンのガバナンス視座を貫いて別の「正しさ」に殉じます。さもなければ言葉が通じないロビイの世界があるからです。その場合もあなたの立場でのあなたの運動がロビイの参照点として重要になります。
miyadai
1:11pm, Mar 31 from HootSuite
[一般永住者の窮状について]かわってお答えします。例えば山梨県ではひどい事態です。小学校によって半数以上が「日系」ブラジル人ですが、生活保護が支給されずに小学校から脱落する子や最初から行けない子が多勢います。彼らはエスニックリソースを頼って暮しています。まずこれに手をつけろと。RT @cineeye
miyadai
1:14pm, Mar 31 from HootSuite
さもないと、参政権与えたけど生活保護云々についての声がさほどでもないという理由で、受給権不充足問題がスルーされる可能性があるからです。これは極めて重大なガバナンス上の問題です。エスニックリソースを頼るゆえに当事者の声がなくても、対処すべき問題です。@cineeye さん。
miyadai
1:17pm, Mar 31 from HootSuite
ちなみに僕は山梨県の「日系」ブラジル人の置かれた苦しい状況を扱った『サウダーヂ』という映画のために僕自身もいろんなリサーチをしました。シナリオにも意見を述べさせていただいています。映画の詳細はグーグルで。@cineeye さん。
miyadai
1:21pm, Mar 31 from HootSuite
それはそれは。その後、竹内好『「日本のアジア主義」精読』をお読みください。そのあと北一輝と大川周明を比較してください。RT @Hosh_: ご返答ありがとうございます!最近読んだ廣松渉先生の『「近代の超克」論』が大変面白く、この本を入り口に亜細亜主義について学んでいきたいと思っております。
miyadai
1:23pm, Mar 31 from HootSuite
最大の存在はモーゼス・メンデルスゾーンです。音楽家で有名なメンデルスゾーンの父親[祖父の間違い]です。あとはフランツ・ローゼンツヴァイクです。RT @thagy: @miyadai 横から失礼します。以下の「ユダヤ哲学」者とは具体的にどなたでしょうか?代表的な方、教えてください。
miyadai
1:30pm, Mar 31 from HootSuite
そうなのですが、ガバナンスの観点から言うと、2世3世がジャパニーズリソースを使わなくなったり日本語を喋らなくなることが重大な問題です。RT @cineeye: …何より生活がままならないというレベルの人もいるわけで、これはマイノリティがどうこうとかそういう理屈以前の問題ですよね?
miyadai
1:34pm, Mar 31 from HootSuite
ガバナンスの観点から問題になる点はいくつかあります。二つあげれば:これは労働生産性の観点からも問題になります。融和(≠同化)の観点からも問題になります。何よりも日本国の制度や慣習や人間たちをコモンズだと観じる永住者が少ないままだと、それ自体社会学でいう統合問題を招きます。@cineeye
miyadai
1:36pm, Mar 31 from HootSuite
アクティビスト西田君。いつもサンクス。RT @Ryosuke_Nishida: 神奈川県にも結構いますね。そして、行政よりも(というよりも外注で)、NPOが医療(通訳)、教育等でセーフティネットとなっている分野です。 RT @miyadai: かわってお答えします。例えば山梨県…。
miyadai
1:53pm, Mar 31 from HootSuite
その質問を実は待ってました。本当です。RT @cineeye: 宮台さんは在日外国人の問題に関して、あくまでガバナンスの問題として語っている、つまり「かわいそうな一般永住者」を代弁しているわけではない、とぼくは理解してきたのですがこれは間違いでしょうか?
miyadai
1:56pm, Mar 31 from HootSuite
その問題を理解していただくには高橋和巳「邪宗門」という大著をお読みいただくのが良い。非宗教的な革命家が、世直しの現実化のために、あえて教団教祖となって、世直し宗教運動を指導する。ガバナンスと関係ないように見えて、ガバナンス問題の一端を示しております。
miyadai
1:59pm, Mar 31 from HootSuite
抽象的にいえば「迂回路」ということです。「迂回路」についての学問的研究(をもとにしたパンフ)がウェーバーの政治責任論(職業としての政治)です。政治責任は、当事者の代弁によってでなく、結果によってだけ(正確には結果をもたらそうとする科学的分析と行動のみ)で評価されるとしています。
miyadai
2:02pm, Mar 31 from HootSuite
百年ほど前の議論ですが今でも通用します。またウェーバーのいう科学も重要。彼はビスマルク帝国下で未成熟なドイツ国民を国民化するために科学が必要だと考えます。巷ではドイツのために万歳突撃するような「当事者」がもてはやされていた時代です。ガバナンス視座の典型だといえるでしょう。
miyadai
2:06pm, Mar 31 from HootSuite
このウェーバーの議論のポイントは「当事者」も「ガバナンス視座」をとれるようにならないとドイツは終わりだと考えていたこと。実は僕のツイッター活動の目的の一つがそこにあります。「馬鹿がいるからここは要求を我慢しよう」と言える能力がない限り、果実を味わえない場合が多いことに関係します。
miyadai
2:09pm, Mar 31 from HootSuite
こういう議論をすべて利敵行為だと見做す当事者はいつでもいるものです。それは仕方ないのですが、ウェーバーはそればかりでは当事者の集まり(ドイツ)は終わりだと考えました。僕がパーソンズにならって「表出/表現」つまり「カタルシス/実効性」を区別するのもウェーバーが源です。
miyadai
2:11pm, Mar 31 from HootSuite
ちなみにドイツ留学直後に執筆されたパーソンズの博士論文はウェーバー研究です。正確には、僕は、ウェーバーの影響をうけたパーソンズの影響をうけて再びウェーバーに戻りました。パーソンズのウェーバールーツというと、学問の世界では主意主義がどうのこうのとどうでもいい部分が問題にされますが。
miyadai
2:17pm, Mar 31 from HootSuite
学問の世界というのは凄いものです。僕たちが死ぬほど悩むような問題についての回答が百年前どころか二千五百年前に示されていることが珍しくない。しかし皮肉なことに、死ぬほどに悩むという体験を通過しないと、古典に解決策が書かれていることに気付くことができない。だから、学問には体験が必須です。
miyadai
2:21pm, Mar 31 from HootSuite
以前、朝カルでの連続講座を紹介したときに、社会学の思考伝統の源は、デュルケームにせよウェーバーにせよジンメルにせよ完全にガバナンス視座、つまり「迂回路」の思考なのに、60年代末から弱者の味方を標榜する低レベルの糞社会学が出てきたとと言いました。伝統を知らない輩が増えたということ。
miyadai
2:25pm, Mar 31 from HootSuite
僕はよく言うことですが、輩と呼んだけれどもとても「いい人」たちなんでしょう。でも、社会学の思考伝統では、「いい人」だけでは世直しを成功させられないという議論こそがオーソドクス。そういう観点から亜細亜主義の最終形態である日蓮主義を最大限評価してます。詳細は僕のブログを辿って下さい。
あ、亜細亜主義と日蓮主義についての僕のプログ記事はこれ。 http://ow.ly/1sXDi
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