MIYADAI.com Blog

MIYADAI.com Blog
12345678910111213141516171819202122232425262728293031

Written

モダンフェイズ・システムズのウェブサイトはこちら

最近は自民党や民主党の幹部の方々とお話しする機会が増えました

投稿者:miyadai
投稿日時:2004-08-01 - 10:32:48
カテゴリー:宮台の近況 - トラックバック(2)
 一昨日(7月29日)には、久間章生・自民党幹事長代理と60分ほど「まる激」でトークし、その直後に、藤井裕久・民主党幹事長と20分ほど「TBSデイキャッチ」でトークする機会がありました。お二人とも何度かお話ししてきた間柄なのですが、かなり突っ込んだ話ができたのではないかと思います。
 番記者といえどもこれだけ長い間トークできる機会は珍しいので、周囲の方々には不思議がられているのではないかと思います。秘密の一端は「まる激」での久間さんとのトークをご覧いただければお分かりいただけるのではないでしょうか。久間氏は当初は例によってノラリクラリ・モードですが、しばらくするとエイジョイ・トーキング・モードに入っておられます。
 TBSでの藤井さんとのトークをお聞きになった方にも、同じことをお感じになるだろうと思います。藤井さんも久間さんも、東大法学部から官僚を経た方で、頭脳はきわめて明晰。マスコミや記者連中の低レベルぶりには、ほとほとウンザリされていらっしゃるように拝察します。僕自身は大した話はしていないつもりですが、よほど差があると見えます。
────────────────────────
 ちなみに、藤井さんとのトークで紹介した(まる激での久間さんとのトークでも一部言及していますが)、岡田克也民主党幹事長の米国での公式発言、すなわち「憲法改正+安保理決議」を条件として「海外での武力行使」をなしうるとした発言は、長年表明してきた(ここでも繰り返し紹介してきた)考え方と同じロジックです。
 すなわち、(1)憲法改正によって集団的自衛権を明示的に許容した上で、(2)国家安保基本法を作ってマルチラテラルな合意形成(今なら安保理、将来的にはアジア集団安全保障体制)を集団的自衛権行使の要件とする、という考え方です。ちなみに、時に応じて何をマルチラテラルな場とするべきかが変わるので、安保基本法でこれを定めるという趣旨ですね。
 こうしておけば、米国から理不尽な派兵要求がなされても、「お気持ちは分かりますが、マルチラテラルな合意形成をパスしてください」と、国際的に正統な形で拒絶することができます。そして、そのことによって、「日本を常任理事国にしたら米国に2票与えるのと同じじゃん」という国際常識を覆し、マルチラテラルなエージェントとしての信頼を蓄積できます。(ちなみに、この国際常識がある限り、アーミテージがごときが何をほざこうと、日本が9条を改正しようが何をしようが、常任理事国入りは永久にあり得ません)
 この考えは、今まで繰り返し藤井さんにも申し上げてきましたし、先日「まる激」に出演していただいた岡田さんにもお伝えしてきていますが、「憲法改正+安保理決議=海外武力行使可能」というスキームが岡田さんの口から米国に公式に伝えられたことは、小泉流の米国「ケツ舐め」政治を脱却するための橋頭堡として重要です。相変わらず馬鹿マスコミは報じていませんが。
────────────────────────
 もちろん、誤解を塞ぐべき言うと、マルチラテラルな合意が、内容的に正当であるとは限りません。しかし政治において重要なのは正当性(内容的な正しさ)よりも正統性(自発的服従契機の存在)です。むろん正統性は正当性を含みうるので、マルチラテラルな合意が内容的に正しいものとなるように、日本政府自身が渾身の努力をしなければなりません。
 その意味で、米国「ケツ舐め」政治も、安保理「ケツ舐め」政治も、思考停止という点で同断です。逆に言うと、形は米国追従に見えても米国内の決定にリモコン的に影響力を行使できれば実質的には米国「ケツ舐め」政治にならない(このことを私に教えてくださったのが故佐藤誠三郎先生)のと同じく、安保理の決定に影響力を行使できれば安保理「ケツ舐め」になりません。
 私が政治家や役人を相手にロビイするようになったのは97年からですが、ようやく与党や野党第一党の幹部の人たちと突っ込んだ話ができるようになってきました。いったい日本の政治学者にそのようなことをする人がどれだけいるでしょうか。何人かは知っていますが、数えるほどです。私自身は、政治を語る以上は、単なる口舌の徒に終わらぬよう、今後も努力する所存です。