首都大学東京での、来年度専門科目「社会学原論」シラバス
2014年度(来年度)専門科目「社会学原論」シラバス
★授業方針・テーマ
社会システム理論の基礎概念を学ぶことを通じて、近代社会の全体性を把握することを目的とする。近代社会はそれ以前と違って機能的に分化したシステムである。分出したサブシステムの主要なものの働き(機能)を理解し、最終的には近代社会の全体像を把握する。その上で、現在の社会の、近代社会の理念型からの偏差を、計測する。
★習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
新聞や雑誌の様々な記事を、背景や社会的文脈を見通しつつ読み抜くための、基本的な道具立てを習得する。マスコミや公務員など(準)公的な仕事を志望する学生に必要な素養を身につけることはもちろん、社会に対する単なる「認識」を超えた「関心(コミットメント)」を我が物とするために必要な装置の総体を閲覧する。
★授業計画・内容
まず、社会とは何かを概念的に理解した後、近代社会とは何かを講ずる。しかるのちに、宗教とは何か、法とは何か、政治とは何か、経済とは何か、教育とは何か、家族とは何か、芸術とは何か、科学とは何かについて、1テーマ原則2回ずつ使いながら、最終的に近代社会の全体像をカバーするに到る。
(1)社会とは何か・社会学とは何か・一般理論とは何か
(2)システムとは何か・秩序とは何か・社会システムとは何か
(3)構造とは何か・選択前提とは何か
(4)信頼モデルとは何か・予期とは何か・二重の偶発性とは何か
(5)制度とは何か・社会統合とは何か
(6)行為とは何か・役割とは何か
(7)人格システムとは何か・自由とは何か
(8)下位システムとは何か
(9)宗教システムとは何か
(10)法システムとは何か
(11)政治システムとは何か
(12)学的システムとは何か & 全体の復習&質疑応答
★テキスト・参考書
「連載・社会学入門」(全23回)を用いる。宮台公式ホームページ「ミヤダイ・ドットコム」http://www.miyadai.com/ フェイスページの右サイドに同名のリンクがある
★成績評価方法
記述式の筆記試験で評価する。筆記試験は原則「自問自答」方式。自分で適切な問題を作成して回答する。試験時間は90分。問題難易度・一般性・論理性が適切であれば基準点80点を与える。加点要因として忠実性と独創性をカウントする。なお筆記試験を受験した者に限って自主的に提出されるレポートも成績評価の参考にする。その場合、レポート提出を以て筆記試験の代用とすることはできない。
★特記事項
なし
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